7月18日の6周年記念ライブをよりいっそう楽しむためのインタビューを全4回にわたりお届け。ライブに向けての意気込みや、現在の心境をmitsuが語ります。
第1回:ライブタイトル「DEEP LAYER」に込められた想いとは
「DEEP LAYER」は「深層」っていう意味。以前から作詞する時とかに「深く潜る」という表現をしていたんだけど、深層という例えで言うと、いつものポジティブなmitsuが表層だとしたら、その裏側は見せてない。今回はそれが見えるようにしてみたらどうなるかな?って。
いつもの俺の反対側、深い部分。俺自身が思ったこと、感じたものを、それがネガティブなものであっても、作品やライブに表現する時期が来たなと。ぶっちゃけて言うと、今までとは雰囲気がだいぶ違うライブになると思う。今までは見せたくなかったし、見せる必要がないと考えていた裏側、弱い部分。
強さに憧れている自分がいる中で、弱い部分を見せるのは、アーティストとしてどうなのかな?って思ってた。何かを与える側のアーティストが弱い部分を見せていいのか?という疑問があった。自分自身の弱い感情が嫌いだったし。正直言うと、今も「落ちる」ような感情は好きじゃない。ポジティブ=良い、ネガティブ=悪い、っていう区別をしていたのかも。
でも、人の心って両方の面を持っているよねって、チームのみんなで話していて。これまではそういう感覚をあまり持っていなかったんだけど、良し悪しじゃなくて、表裏、どちらも必要なものだと感じた。そこから、もし自分の“リアル”を作品やライブで伝えたいなら、裏側を見せないことは“リアル”とは言えないんじゃないか?って思うようになった。
実は、弱い部分を見せることがまだ不安で、積極的に見せたいとは思えないんだけど、「見せてみようかな」ぐらいな感じ。見せることで、俺のこのネガティブな感情を作品に昇華することができるかもしれないなって考えた。
みんなネガティブな気持ちになる瞬間があると思う。俺の裏側を見せることによって、誰かが、今まで受け取ることのなかったパワーを手にすることができるのかもしれないなって。そういう挑戦をしてみたくて、「DEEP LAYER」っていうタイトルにした。
物事の二面性について考えたりもした。強い・弱いを考えてみると、優しさだって強さだし、素直さだって強さだし、でも弱さに見えることもあるなって。相反する意味を持ち合わせているものはたくさんあるって考えてた。
それと、もったいない、とも思った。6周年ってことはmistuというアーティストはまだ6歳。6歳はまだまだガキじゃん。いま32歳だけど、自分の考えなんてこれまでの人生の中で信じられないぐらい変わってきたし、まだたった6周年のmitsuが「こうあるべき!」なんて必要か?と。
核のようなものは欲しいけど、もっと自由にしてみたいなって。今までの6年よりこれからの活動期間の方が長くなるかもしれないし、こういうご時世だから、いつどうなるかわからないし。今までやってなかったことをやってみるっていうのは、なんであれ意義深い。今までやってないことへの挑戦こそがmitsuらしさかなって。
プラスかマイナスか、ネガティブかポジティブかというよりは、「やってないならやってみよう」という気持ち。周年ライブに今回のテーマは暗いかな?と思ったんだけど、そもそもソロ活動の始まりが精神的にやられてたときだったし、「マイナスをゼロにする」って言ってライブをしたのを思い出した。むしろmitsuはネガティブから始まっているから、逆に周年にふさわしいなと思っている。
今回のライブ告知用に撮った写真は、メイクもほとんどしていなくて、自分のリアルな状態で撮ったんだ。すごく悲しげにも見えるし、何かを見据えているようにも見える。正解/不正解とかじゃなくて、受け取り方によってイメージが変わる写真になった。ライブも、見る角度で変わってくる、受け取る人によって感じ方が違ってくるというを表現をしたい。
Interview:Kanako Itagaki
Photo:Masumi Sakuramoto
■LIVE INFORMATION
2021年7月18日(日)
mitsu 6th anniversary online live
「DEEP LAYER」
時間:OPEN 19:25 / START 19:30
チケット購入:https://twitcasting.tv/neu_mitsu/shopcart/83326