今年の「みつの日」は有観客とオンライン!
2021年3月2日、mitsuが毎年恒例で行なっているライブシリーズ「みつの日」が渋谷REXにて開催された。今回は第1部を有観客、第2部はオンラインという2部構成のライブだ。去年の「みつの日」は、新型コロナウィルスの感染拡大によりあらゆるイベントの開催自粛が呼びかけられ、ライブ当日に無観客配信に急遽変更していた。あれから1年、今回の「みつの日」はバイオリン+キーボード+ギターという新たなアコースティック編成で、mitsuの楽曲を存分に楽しめる内容になった。
382日ぶりのステージ
第1部は有観客ライブ。実に382日ぶりとなる有観客だ。1年以上ファンの前で歌うことがなかったというのはmitsuにとって初めての経験。また、難しい決断を下した去年の「みつの日」と同じ会場である渋谷REXのステージに帰ってくることができたのだ。1年ぶりのステージに立つmitsuはどんな表情で、どんな歌声を聴かせてくれるのか……ファンの期待を煽るように、下がったままの幕の向こうから『For Myself』が流れてきた。しっとりと、しかし熱く歌い上げる歌声がサビに差し掛かったところで幕が上がる。そこには、渋谷REXのステージを、そしてライブのスタートを噛みしめるように歌うmitsuの姿があった。
同じ場所で同じ時間を共有できる喜び
2曲目の『エトリア』はグッとスピードアップ。恋心を歌うキラキラした曲と同じようにmitsuの笑顔も輝く。歌詞の「今 キミのもとへ」が、有観客ライブを実現できた今の状況にぴったりと重なって心に刺さる。MCでmitsuは「最初はちょっと緊張してたけど、みんなどんな顔してるかなと思ったけど、始まったらもう楽しいだけ! 久しぶりだからぎこちなくなっちゃうかと思ったけど、そんなことなかった!」と話していたように、382日のブランクを感じさせないステージングを見せる。3曲目、4曲目は一転、アコースティックアレンジでぐっと大人っぽくなった『MIDNIGHT LOVER』、『蜃気楼』と続く。『蜃気楼』は静かなピアノソロから始まり、ギター、バイオリンが加わりドラマチックに展開するアレンジが、この曲の持つ焦燥感や渇望をいっそう引き立てている。
ここからはファンとのコミュニケーションの時間。「親密」のライブでも行なってきた、ファンが手拍子でリズムを決める『シュガー』、mitsuのお手本に合わせて手拍子をする『じゃないか』。同じ場所で同じ時間を共有する喜びを分かち合うように、ファンとその時にできる最大限のコミュニケーションをとった。
ライブの終盤、『ラストヒーロー』では、目指すものを熱く追い求める心を見せてくれた。最後の曲は『Live Your Life』。これは去年の「みつの日」でも最後に演奏された曲だ。mitsuにとって人生のテーマソングのひとつとも言えるこの曲を、この日に、最後の曲として選んだことに深い意味を感じる。今回のセットリストは、この1年、悩み、苦しみ、それでも音楽を届け続けてきたからこそ迎えられる“今”とリンクするメッセージが込められた曲ばかりだ。全ての曲が、歌詞が、胸に響く。mitsuは「これから少しずつ、いろんなことができるようになるのが楽しい。今日ライブができたってことが一歩進んだってこと。すごくうれしい!」と、心からこのライブを楽しんでいた。
新たな挑戦のための「TRIAL」
今回の「みつの日」には「TRIAL」というタイトルがつけられている。トライアル=試すという意味にしたのは、この1年の集大成と、これからさらに先を目指す決意を表現するためだ。オンラインライブを続けてきた1年間は、mitsuにとって挑戦と成長を重ねた期間だった。「親密」のアコースティック編成によるオンラインライブは、楽曲やライブのスタイルに新たな可能性を示した。その「親密」にmitsuの音楽の原点である作曲者KOUICHIを迎えた今回の4人編成は、今までにない新しいもの。382日ぶりのライブを旧来の形式ではなく、新しい編成で行ったことは、この先も新しい試みに挑み続けるというmitsuの決意表明だ。
この1年の集大成と、この先へ続くもの
有観客とオンラインを分けて開催したことにも「TRIAL」の考えが反映されている。有観客ライブをそのまま配信するという方法もあったはずだが、あえてそれを選択しなかったのは、オンラインライブならではの良さがあると感じているからだ。有観客の代替案ではないライブの在り方を提示するため、また、これからもオンラインライブを続けていく意思を示すための選択だった。そのため、第2部のオンラインライブは、第1部の有観客とは違う楽しみ方ができるようなセットリストが組まれている。
透明感と疾走感に溢れる『エトリア』からスタートする第2部は、mitsuの楽曲をじっくりと堪能できるセットリスト。2曲目の『Into DEEP』で自らを鼓舞するような力強い歌声を披露した後、機材トラブルで一旦ストップしたが、再開後すぐの『MIDNIGHT LOVER』で一気にトップギアまで持っていく歌唱は流石の一言に尽きる。続く『蜃気楼』もそのままの勢いで情感たっぷりに歌いきった。mitsuは「『蜃気楼』にはもがきとか、それに立ち向かう強さを込めたつもり。もう一回は歌えないぐらい力を込めた(笑)」と話す。5曲目『キンモクセイは君と』は「親密」の3人で演奏。アコースティック編成で切なさを増したアレンジが涙を誘う。6曲目『蛍』はKOUICHIのギターのみで歌う、このライブでしか聞くことができないバージョンだ。最低限の楽器演奏による『蛍』は、mitsuの歌声を存分に味わえる。ラスト2曲は『Live Your Life』と『For Myself』。この2曲はmitsuにとって特に大事な曲。今の状況に重なるこの2曲のメッセージは、mitsuがいつも心の中に宿している想いの結晶でもある。どんな状況でも、思いもよらない困難に出くわした時でも、感じるままに、自分のために、そして何よりもみんなのために歌い続けるというmitsuの想いが込められている。
第2部ではオンラインライブを続ける理由や、この1年をどう感じていたかについてMCで語られている。アーカイブは3月16日(火)23:59まで視聴可能。ひとつの節目とも言える「みつの日」で語られる想いを、ぜひ、mitsu本人の言葉で受け取ってほしい。そして、この日だけでは伝えきれない想いもまだまだあるはずだ。これからも歌い続けるmitsuを見逃さないでほしい。
第1部(有観客ライブ)SET LIST
1. For Myself
2. エトリア
3. MIDNIGHT LOVER
4. 蜃気楼
5. シュガー
6. じゃないか
7. ラストヒーロー
8. Live Your Life
第2部(オンラインライブ)SET LIST
1. エトリア
2. IntoDEEP
3. MIDNIGHT LOVER
4. 蜃気楼
5. キンモクセイは君と
6. 蛍
7. Live Your Life
8. For Myself
Text:板垣可奈子
Photo:Intetsu
三夜連続YouTubeプレミア公開決定!
3月11日(木) 22:00〜「蜃気楼」
3月12日(金) 22:00〜「Live Your Life」
3月13日(土) 22:00〜「For Myself」
22:30〜 ドキュメント「TRIAL AND ERROR ーぼくらは試行錯誤を繰り返し進んでいくー」
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